la vella vita

映画と本と音楽。

香山リカのほどほど論

以前勤めていた大学の同僚の先生が、なかなか就職が決まらない学生にこんな助言をしていたのが印象的でした。

 

「やりたい仕事が見つからないなら、5時で終わる仕事を探しなさい。それから寝るまでの間は好きなだけ趣味に没頭できる。むしろそっちが生きている時間なんだから、最低限のお金を稼ぐだけの仕事を探すことも考えてみなさい」

 

 当時は、すでに「自分らしく働こう」などと言われていた時代です。学生たちは「そんな仕事なんかないよ」と落ち込んでいましたから、先生の言葉に救われたようです。

 もっと言えば、好きなことも特にない、かといって仕事も好きではない、そんなにガツガツ働きたくないという人もいると思います。

 そんな人が、無理やり好きな仕事を見つける仕事を見つける必要があるのでしょうか。